チャットボットキャラクター考案者にインタビューしました

東北大学では、2020年6月1日にオンライン事務化を宣言し、学生の各種手続きや相談のオンライン化を拡充。これまで以上に学生一人ひとりにきめ細やかなサービスを提供することを目指しています。

その一環として、2021年3月29日、本学ホームページ上にチャットボットを導入。24時間いつでも、求める情報に簡単にたどりつけるようになっています。


2021年5月、チャットボットの更なる普及・PRを目的とし、画面上で応対を行うキャラクターデザイン&愛称を学内公募したところ、学生・教職員から65通もの応募がありました。

学内における2回の投票を経て、この度、東北大学オリジナルチャットボットキャラクターが決定しましたので、キャラクター考案者である上條紗欄さん&チャットボットの導入・運用担当職員の鈴木翔太さんにインタビューを行いました。

東北大学のチャットボットは「HAGIBO」に決定!

応募総数65通の中から、最多得票で東北大学チャットボットキャラクターに決定したのは、

工学部機械知能航空工学科4年・上條 紗欄さんが考案した
「HAGIBO(ハギボー)」です!

おめでとうございます!!

今回のキャラクター&愛称公募に応募いただいた学生・教職員の皆さん、ありがとうございました!


―― ここからはキャラクター考案者の上條さんと、日頃チャットボットのシステム管理を行っている鈴木さんにお話を伺っていきます。よろしくお願いします。

上條さん

よろしくお願いします!

鈴木さん

よろしくお願いします!

上條さんには、このページの似顔絵イラストも描いていただきました!
ありがとうございます!

―― チャットボットキャラクター公募に応募しようと思ったきっかけを教えてください。

上條さん

私がイラストを描いたりするのが好きなことを知っている友達が、この公募のことを教えてくれました!

―― 特設サイトでは、HAGIBOの由来や特徴など詳しく解説されています。キャラクター設定が細かく作り込まれているなと思ったんですが、HAGIBOのアイデアはすぐ思いつきましたか?

上條さん

わりと早めに思いついて、PowerPointでぱっと作りました。

鈴木さん

パワポだったんですね…!

―― チャットボットのシステムを管理している鈴木さんから、上條さんにお聞きしたいことがあるとか…

鈴木さん

ずばり、HAGIBOはどんな喋り方をしますか!?
語尾に「はぎー」とか「ぼー」とか付きますか?

上條さん

えー!喋り方!考えてなかったですね…!
どうしよう…ロボットだから、特徴的な喋り方は考えてなかったのですが、「~~はぎー」可愛いですね!

鈴木さん

じゃあ「~~はぎー」にしますか!

上條さん

それでお願いします。(笑)

東北大学がチャットボットを導入した経緯

―― ところで、そもそも東北大学がチャットボットを導入した経緯は何だったのでしょう?

鈴木さん

2020年6月に発出されたオンライン事務化宣言の一環として、「窓口フリー」を掲げ、現在対面で行われている様々な窓口業務をオンライン化できないか、という検討をしていました。
しかしその前の段階として、どこに行けばどんな情報を受け取れるのかわからない、情報が多すぎてたどり着けない、という問題があることが分かりました。

その問題を解決するために、チャットボットを導入しました。

―― 最近、多くのサイトでチャットボットが稼働しているのを見かけます。大学のホームページにチャットボットというのは珍しい気がするのですが…?

鈴木さん

全学対応&日英中の三言語に対応するチャットボットとしては、国立大学法人初です!

オープンキャンパスの時期限定、入試関係の内容限定といったチャットボットを持っている大学はあるのですが、大学全体のあらゆる問い合わせに常時対応しているチャットボットは珍しく、とても注目されています。

キャラクターを公募した理由

―― HAGIBOは、2021年12月27日から本学のホームページに登場する予定です。

チャットボット導入~HAGIBO登場までのスケジュール

2021年
 3月29日チャットボット導入
 5月24日~6月25日 キャラクター公募期間
 10月11日~25日 第一次投票
 11月5日~19日 上位5キャラクターでの決選投票
 12月1日HAGIBOに決定
 12月27日HAGIBOがチャットボットとして稼働開始

―― どうしてチャットボットのキャラクターを公募することになったんですか?

鈴木さん

本学のチャットボットは、質問&回答の最後に、「この回答は役に立ちましたか?」という確認をするんですが、それに7割ぐらいの人が回答してくれていないんです。
チャットボットはAIに情報を与えないと賢くならないんですが、回答が役に立ったかどうかの情報を収集できないと賢くしていくことができません。

どうしたらもっとたくさんの人に、回答が役に立ったかどうかのアンケートに協力してもらえるだろう?と考えた時に、チャットボットを可愛くすればいいんだ!と。

上條さん

(笑)

鈴木さん

喋り方の件もですが、質問しに来てくれた人が最後まで親切にしてあげたくなる可愛いキャラクターにすることで、回答が役に立ったかどうかの情報をより多く収集して、チャットボットを賢くするのが狙いです。

―― チャットボットが賢くなれば、質問する人が求める回答を表示できる確率が上がりますよね。そのために愛されるキャラクターが必要だったと!

上條さん

HAGIBOがお役に立てば嬉しいです!

いつでも "どこでも" HAGIBOがお手伝い

鈴木さん

現在は東北大学ホームページにしかいないチャットボットですが、今後、大学の様々なHPにも設置されていく予定で、それらすべてがHAGIBOになる予定です。

上條さん

そうなんですか!そんなおおごとになると思ってなかった…

鈴木さん

これにも理由があって…

本学のチャットボットは、今もたくさんの質問に対応しているのですが、これからの課題として「もっと多くの人に使ってもらいたい」というものがあります。

例えば学生さんが何か問い合わせたいと思った時、在学生の上條さんならどうしますか?

上條さん

大学全体のホームページではなく、所属学部のホームページを見ると思います。

鈴木さん

そうなんです。
せっかく便利なチャットボットですが、多くの人の目に触れ、利用してもらえないと意味がないので、まずは様々な場所に設置して、たくさんの人に使ってもらうことを目指しています。

学生から見た「東北大学×DX」について

―― 最後に、東北大学のDX全体のお話を聞きたいと思います。

このサイトでもご紹介しているように、東北大学は「ニューノーマル時代における新たな大学の姿を先導する」ため、様々なDXを推進しています。
学生さんから見て、東北大学のDXについて何か思うところがあれば、ぜひ教えてください!

上條さん

私の場合、2年生までは普通に対面授業を受けられていて、3年生になってからコロナの影響でオンライン授業になりました。

Google Classroomなどのサービスを利用できることで、何の苦労もなく、むしろ授業も出やすく・課題も提出しやすくなった印象です。なぜ今まで使っていなかったんだろうと思うぐらい。

対面中心からオンラインに切り替わった最初の半年ぐらいは、先生も学生も大変でしたが、それ以降は完全に定着していると思います。

入学直後から完全オンラインになってしまった学年は、交流が持てないなどの悩みもあるようなので、交流が図れるようなDXもあるといいなと思います。

―― 貴重なご意見ありがとうございます!

東北大学では、学生さんにもより恩恵を感じてもらえるようなDXをこれからも推進していきます。また、そうした取り組みを広く知ってもらえるよう、「東北大学 DXナビゲーション」でもご紹介していきます。HAGIBOの成長とともに、これからも注目してください!

今日はありがとうございました!

インタビューに協力してくれた方

上條 紗欄(かみじょう さら)さん

 工学部機械知能航空工学科4年
 軽音サークルのF研でボーカルを担当

鈴木 翔太(すずき しょうた)さん

 情報部オンライン業務推進課業務推進係所属
 業務のDX推進プロジェクト・チームメンバー
 東北大学卒業生で、学生時代はF研所属