東日本大震災を経験した総合研究大学として、



学びと研究を止めない、レジリエントな大学であり続けます。

「社会とともにある東北大学」

東日本大震災による被害

東北大学は、建学当初より、民間や自治体から多大な期待と支援を受け、社会とともに発展してきた大学です。東日本大震災の経験を経て、「社会とともにある大学」という本学固有のアイデンティティはより深く醸成されました。

震災で得られた知や経験、教訓を社会へ還元するという役割を果たすためにも、あらゆる災害に対してレジリエントな大学であり続けることを目指しています。

災害対応に活かされた東北大学のDX

2022年3月16日 23時36分、福島県沖を震源とするマグニチュード7.4の地震が発生。宮城県・福島県で、最大震度6強の強い揺れを観測しました。

機器や書棚の転倒、建物のひび割れ、実験施設の漏水など施設・設備の被害はあったものの、東日本大震災の経験も踏まえた迅速な体制整備を実現。
その背景には「災害対策のDX」がありました。

東北大学が推進してきた災害対策のDX

  • リアル×オンラインハイブリッド災害対策本部
  • 業務システムのクラウド化によるサービス継続
  • Google sheetsを活用した被害報告業務省力化
  • クラウドの安否確認システム

これまで

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本部の災害対策本部から、


電話で学内の被災状況を確認

電話がつながらず、徒歩・自転車で部局へ行って被害状況を確認。被害の把握に時間がかかる。

すべてのシステムサーバを


学内に収容

停電や転倒による損壊で使用不能となり、システムの回復に時間がかかる。

各キャンパスの建物被害を


Excelとメール添付で収集

メールチェック→Excel確認→転記…と、手順が煩雑であり、被害状況把握に時間がかかる。

教職員と学生で、


安否確認方法がバラバラ

安否確認方法が統一されておらず、全構成員の安否確認完了まで時間がかかる。

いま

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本部と各キャンパスを


リモートでつなぐ、


ハイブリッド災害対策本部

どこからでも参加でき、リアルタイムで各キャンパスの被災状況を確認し、現場に指示を出せる。

クラウド業務基盤の


導入と活用により、


システムの完全停止を回避

発災直後から通常通りの業務継続を実現し、大学サービスへの影響を最小限に抑えられる。

Google sheetsを活用し


被害状況把握の


迅速化と省力化を実現

リアルタイムで被害状況を把握でき、関係機関への報告やその後の復旧に早く着手できる。

クラウド安否確認システムの導入により、


一元的な安否確認を実現

システムにより自動で安否確認メールを発出。迅速かつ一元的な全構成員安否確認を実施。

これから

東北大学はこれからも、被害を最小限に抑える備えと、



災害発生後の迅速かつ安全な対応策をDXで推進していきます。

現地調査・応急危険度判定のDX

建物のひび割れの長さなど被害状況の詳細な調査は、現地で計測し、図面に手書きでメモしたものを、後からExcelに入力するなどしていました。
この作業を、タブレットを活用して現地で完結させ、迅速な調査報告・危険度判定につなげます。

高所被害調査のDX

目視による確認が難しい外壁などは、専門業者に依頼して足場を組む必要があり、費用と期間がかかっていました。
高所や人の目が届きにくい箇所の被害状況調査のため、撮影用ドローンを導入して迅速かつ安全に確認作業を行うことを目指します。