DXによる先導的な業務改革を戦略的に実行し、



ニューノーマル時代に相応しい教育・研究環境を実現し、魅力ある職場環境を創ります。

東北大学×DXのあゆみ

新型コロナウイルス感染症の拡大がDXを加速度的に進展させたのは言うまでもありませんが、東北大学におけるワークスタイル変革のための環境整備は、それよりも前から始まっていました。

2016年には、東日本大震災の教訓を踏まえ、仮想デスクトップを導入。100%リモートワーク可能な環境を整備していました。
2019年には、クラウド業務基盤として、G Suite for Education™(現・Google Workspace for Education)を導入。その後、感染症の急拡大を受け、Zoom、Microsoft、サイボウズ等、マルチベンダーによる情報基盤強化を推進し、職員の事務業務のみならず、教育・研究環境を強力に支えています。

G Suite for Education および Google Meet は Google LLC の商標です。Office365、Microsoft Azure, OneDrive, Teamsは、マイクロソフト グループの企業の商標です。サイボウズ、Garoonはサイボウズ株式会社の登録商標です。

東日本大震災を経験した東北大学は、新型コロナウイルス感染症という世界規模の危機においてもそれを克服し、ニューノーマル時代を見据えた新たな社会構築に貢献していくため、2020年6月1日「オンライン事務化宣言」を発出しました。

業務のDX推進プロジェクト・チーム

オンライン事務化宣言では、「窓口フリー」「印鑑フリー」「働き場所フリー」という3つのフリーを掲げ、その実現のために「業務のDX推進プロジェクト・チーム」を結成し、参加メンバーを学内公募で募集しました。学内公募によるプロジェクトチームの結成は、国立大学法人初の試みです。その後も、毎年参加メンバーを学内公募で募集しています。

若手職員を中心とした総勢約60名のプロジェクトメンバーにより、DXによる先導的な業務改革を、短期的スパンで、集中的かつ戦略的に実行。ニューノーマル時代にふさわしい教育・研究環境の実現と、構成員にとって魅力ある職場環境の創成を目指し、様々な取組みを行っています。

なお、この取組みは、2020年7月に策定された「東北大学コネクテッドユニバーシティ戦略」が掲げる、「データ活用による大学経営の高度化」「ニューノーマル時代にふさわしい働き方への変革」の遂行にも資するものです。

プロジェクトの目的

DXによる先導的な業務改革を短期的スパンで集中的かつ戦略的に実行し、ニューノーマル時代に相応しい、教育・研究環境の実現と構成員にとって魅力ある職場環境を創成することを目的とし、活動しています。

2020年度(初年度)の取り組みと成果

プロジェクトチーム結成初年度である2020年度は、国立大学法人初の日本語・英語・中国語の3か国語対応チャットボットの導入テレワークおよびフレックスタイム制の制度化といった成果をあげました。

更に、プロジェクトチームメンバーの公募制など、本学の取り組みや成果が起点となり、他の大学にもDX化が波及するという副次的効果も生まれました。

2021年度(2年目)の取り組みと成果

更なる業務のDX推進のため、アジャイル型組織のチームを編成して、より多くの課題に、スピード感を持って取り組みました。

2021年度は、TAO導入による入試のDX化クラウドPBXの実証実験など、学内のみならず、影響範囲が学外にも及ぶような多くの課題を検討しました。

加えて、リーガルテックやチャットボット、RPAなどのデジタルツールを活用・浸透させることで業務時間を大幅に削減。
企業とのコラボレーションによる実証実験も8件実施し、多数の取材や講演依頼をいただくなど、東北大学×DXのプレゼンス向上に寄与しました。

2022年度(3年目)の取り組みと成果

将来の核となるシステムの検討を着実に遂行しつつ、最新技術を用いたDXツールの検証を積極的に行うことで東北大学のDX推進を先導するとともに、全学へのDX普及・啓蒙を加速させるべく16チーム編成で活動を行いました。

RPAによる業務削減時間を年間約100,000時間超を達成したほか、社会とコネクトするスマホアプリの検討、それを下支えするステークホルダーマネジメント基盤の導入、業務へのAI、メタバースの活用を行うなど、事務組織全体のDX推進に寄与しました。

2023年度(4年目)の取り組み

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ChatGPT等の最新ツールを積極的に検証しつつ、従来のDXの取り組みを継続して実行・拡大することで大学全体のDXをより強化していきます。

また、大学内のDXのみならず、ステークホルダーへこれまでの成果を広く還元すべく、関係構築を行ってまいります。

これにより東北大学は、14チーム編成のもと、DXの先導、全方位でのDXに挑戦、社会とともにあるDXを引き続き実践し、存在感を発揮してまいります。

また2023年度は、2021年3月に創設された「東北創成国立大学アライアンス」の目的達成の一助として、東北地区業務DXチームを新たに発足させました。

大学間の枠を超えて、国立大学法人等の共通課題に対してDXで挑戦し、スキル・ノウハウを事務担当者において共有することにより、自大学の業務DXに積極的に活用、オンライン・リアルの人事交流によりスキル、マインドの醸成をすることが目的です。

東北大学職員と、東北地区国立大学法人等教職員が強力にタッグを組み、DXを通じて通じて東北地域における更なる連携を拡大させていきます。

学内に広がるDXの取組み

業務のDX推進プロジェクト・チームの取組みは全学に波及しており、学部や部署の状況に即したDXをより迅速に図るべく、自発的にチームを立ち上げて活動を行っている事例もあります。
(事例は随時追加予定です)